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2017年4月から福岡大学人文学部歴史学科で西洋史を担当してます。


by schembart

ザルツブルクでのポスター発表

クリスマス市以来のザルツブルク。やっぱりとても綺麗な街です。

以前からアナウンスしてましたが、ザルツブルクで開催中の(ドイツ)社会経済史学会第25回大会に参加しております。今日は二日目、ぼくもポスター発表をしてきました。初めてのことで、ポスターの準備ではおっかなびっくりのこともありましたが、無事に終わってホッとしております。疲れたけど、なんだか楽しかったな。

ResearchmapにポスターのPDFをアップしておきました。ちょっと内容を詰め込み過ぎたかもしれませんが、ハンドアウトも同時に配ったので、後で読んでもらえたら良いな。ドイツ語ですが、パッと見の印象などお教えいただければ嬉しいです。こちら

「中世後期から現代までの経済と環境:持続可能性への道?("Wirtschaft und Umwelt vom Spätmittelalter bis zur Gegenwart: Auf dem Weg zu Nachhaltigkeit?" )」という今回の大会テーマはぼくの研究テーマともぴったりですし、しかもザルツブルクはアウクスブルクからも近いということで、研究の成果を発表するには最適な場となりました。国際学会での発表は業績にもなるし。近世の環境史研究で著名なライト教授とも知り合いになれたし、フーケー教授にもご挨拶できました。

環境史や資源をめぐる歴史研究は、ドイツでもますますその重要性を増しているように感じます。2012年にマインツ大学で開催された「第49回ドイツ歴史家会議(49. Deutschen Historikertag)」の共通テーマも「資源—紛争„Ressourcen-Konflikte“」というものでした。歴史家会議での議論は、まったく追えていませんが、こちらもいつかしっかりと勉強しておかないと…。ザルツブルクの学会は、たしかに近現代のテーマが多く、正直なところなかなか議論についていけないところも多いのですが、アクチュアルな課題に取り組んでいるんだ、という学会の雰囲気は味わうことはできました。

明日は、朝一で「回避されたコモンズの悲劇:ボーデン湖の漁師、1350-1900年」という面白うそうな講演を聞いて、あとは途中で失礼してアウクスブルクに帰る予定です。ずっとくもり空で、なんだか気持ちも晴れない日々が続いておりましたが、ポスター発表後に外へ出ると、久々に青空が広がっていました。青空って、やっぱりいいですね。でも、余韻に耽ることなく、このまま次の課題に移ろうと思います。ブレーキをかけちゃいけません。走れるときに走っておかないと。
by schembart | 2013-04-05 02:11 | 研究