中近世ドイツ都市史を研究する渡邉さんの日々 2009年夏からドイツに留学中(2013年9月に帰国しました)


by schembart

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Wald und Jagd in den Beständen der Staatlichen Archive Bayerns
シンポジウム「バイエルン州立文書館所蔵史料にみる森林と狩猟」

今日はバイエルン州立中央文書館で開催されたシンポジウムに行ってきました。展示会「森のおはなし」の一環として企画されたものですが、文書館員さんによる10本の講演が行われました。全部を拝聴できたわけではありませんが、まずは講演タイトルを以下にご案内します。

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Dr. Julian Holzapfl
Vom Jagdprivileg zum Geäckerichbrief: Jagd- und Waldnutzungsrechte in Urkunden
狩猟特権から耕作文書へ:証書史料に現れる狩猟権と森林利用権

Dr. Elisabeth Weinberger
Wie man in den Wald ruft ..., so kommt es aus dem Archiv zurück. Die zentralbehördliche Aktenüberlieferung Kurbayerns im 18. Jahrhundert als Quelle forst- und umweltgeschichtlicher Fragestellungen
林業史および環境史上の問題提起史料としての18世紀バイエルン選帝侯領の中央官庁文書の伝来状況

Dr. Gerhard Immler
Amtsbücher der Jagd- und Forstverwaltung der frühen Neuzeit
近世の狩猟・森林管理に関する行政文書

Dr. Daniel Burger
Forstunter- und mittelbehörden im Alten Reich – zu Überlieferung, Bestandsbildung und Quellenwert für die Forschung. Das Beispiel „Waldämter der Reichsstadt Nürnberg“
旧帝国における森林下級・中級官庁―史料の伝来状況、所蔵整理、研究のための史料価値:「帝国都市ニュルンベルクの森林管理局」の事例から

Dr. Manfred Hörner
Wald und Waldnutzung als Gegenstand von Reichskammergerichtsprozessen
帝室裁判所訴訟の対象としての森林とその利用

PD Dr. Peter Fleischmann
Hirschsulzen, Hegsäulen und Vogelherde – Darstellungen der Hoch- und Niederjagd in alten handgezeichneten Karten
手書き古地図のなかの大物狩りと小物狩り描写

Dr. Christoph Bachmann
Der Wald erzählt seine Geschichte. Die Überlieferung der Ministerialforstabteilung im Bayerischen Hauptstaatsarchiv
森は歴史を語る:バイエルン州立中央文書館所蔵の森林部局官庁の史料伝来

Dr. Maria Rita Sagstetter
Wirtschaftsressource, Ökosystem, Erholungsraum. Der Wald in der Überlieferung der mittleren und unteren Forstbehörden des 19. und 20. Jahrhunderts
経済資源、エコ・システム、保養空間:19,20世紀の中級・下級森林官庁所蔵の史料に見る森林

Dr. Bernhard Grau
Der bayerische Wald im Kartenbild. Von der Uraufnahme zur digitalen Flurkarte
地図にみるバイリッシェ・ヴァルト:はじめての録画からデジタル地籍図へ

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文書館員さんの講演だけあって、史料に即したお話をたくさん聞くことができました。とくに、ニュルンベルクの帝国森林を扱ったダニエル・ブルガー博士とペーター・フライシュマン先生のお話しは、ぼくの研究にとっても重要な報告で、とても勉強になりました。

ブルガー博士の報告は、ぼく自身も博士論文で扱う予定のニュルンベルク州立文書館所蔵の森林局文書についての詳細な解説でした。気候・環境史、法制史、社会史、技術史、建築史など、さまざまな研究視角から、この膨大な史料を読み解く可能性について語ってくださいました。薪節約術の発明についても、18世紀のものですが、興味深い史料がたくさん残されているようです。史料のポテンシャルを最大限に生かした研究ができれば、歴史家としてそれにまさる喜びはないのですが、なかなか簡単な仕事ではありません。

フライシュマン先生の報告は、手書きの古地図を史料に、そこに現れるシカ捕網や鳥を捕えるかすみ網など、興味深い挿絵をたくさん見せてくれました。狩猟や密猟の問題は、ぼく自身もいつか突っ込んで考察したいテーマのひとつなので、これまた勉強になりました。ちなみに、ニュルンベルク州立文書館所蔵の膨大な古地図史料については、以下の文献があり、参考になります。

Die handgezeichneten Karten des Staatsarchivs Nürnberg bis 1806 (= Bayerische Archivinventare Heft 49), hg. v. d. Generaldirektion der Staat­lichen Archive Bayerns, München 1998, 566 S. und 20 Farbtafeln.
『ニュルンベルク州立文書館所蔵の手書き地図(1806年まで)』

他にも、近世バイエルンにおける森林関係の行政文書についてのイムラー博士の概説的なお話しなど、興味深い報告もありましたが、久しぶりに集中してドイツ語の講演をたくさん聞いて疲れてしまったので今日はここまで。なにはともあれ、今後の研究の励みとなるシンポジウムとなりました。また明日から自分の研究に励もうと思います。
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by schembart | 2011-05-31 03:56 | 講義・講演会・研究会 | Comments(0)

雨の滴と太陽の光

太陽の光に当たって輝く花もきれいですが、雨の滴に濡れる花もきれいです。
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とはいっても、陽の光に照らされた花もやっぱりきれいです。
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by schembart | 2011-05-30 06:48 | 登山 | Comments(0)

ティロルの山へ

ようやくティロルまで山登りに行ける時期になりました。昨日は、なんちゃって山岳隊はフライシュバンク(Fleischbank; 2026m)の登頂を目指しました。午前中はあいにくの天気。ぱらぱらと雨も降ってましたが、お昼過ぎには晴れになると言う予報。先週のなんちゃって登山とは逆のパターンです。さっそく、てこてこと登り始めます。目指す山頂は白い霧のなか。
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雨は降りやんだものの、空にはまだ白い雲。標高もあがり、雪も見られるようになります。途中の山小屋の軒下を借りて昼食休憩。美味しいお稲荷で体力も気力も回復します。疲れた身体には嬉しい限り。登頂目指して再び歩き始めます。
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白い雲の合間から、ちょっぴりだけ青空も見え隠れし始めました。太陽もちょっぴり顔を見せたりします。いい兆しです。向かい側の山もきれいに見えてきました。でも、登るにつれ足の下の雪も深くなってきます。
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ようやく尾根まで到着。きれいな景色が広がっています。フライシュバンクのてっぺんも見えました。でも、さすがに雪の残った尾根歩きは危険だと判断し、今回はここまで。リベンジを誓って、下山することに。リタイヤ登山とリベンジ登山を繰り返すなんちゃって山岳狂会の真骨頂です。
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天気も良くなって、下り道は快適。太陽も出てきました。花の写真を撮りながらの楽しい帰り道。
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無事に駐車場まで到着。時間があったので、昨年の10月に行ったカエデ高原(Grosser Ahornboden)まで車で行ってきました。放牧される牛、緑のカエデの木。真っ白なカエデ高原とは違う景色。紅葉が楽しみです。
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美味しい晩御飯を食べて帰ってきました。ぼくは茸入りリゾットを注文。美味しかったぁ。
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お花編は後ほど。乞うご期待。
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by schembart | 2011-05-29 21:08 | 登山 | Comments(0)
過ごしやすい陽気になりました。たまに夕立が来るくらいで、あとは青空に真っ白な雲が浮かんでいます。この時期がヨーロッパでいちばん過ごしやすい季節だと思います。

ぼくはと言えば、文書館に通って史料調査に精を出す毎日です。いま読んでいるのは、以前にもここでちょっとだけ紹介しました『森林書記の年間会計簿(Jahresrechnung des Waldschreibers)』という史料です。そのなかでも今は、1563年の会計簿を集中的に読み進めております。

ティロルに居を構え、森林での木材伐採、その搬出、レヒ川での木材流送を指揮したアウクスブルクの森林書記が作成した『年間会計簿』には、年間の収支が事細かに記録されています。この会計簿には、ティロルの村々から集まった数多くの日雇い人たちが登場します。その総人数、400名近く。史料を読み進めると、次第にティロルの山奥で働く彼らの姿が分かるようになってきます。人間が出てくると、史料を読むのが、また一段と面白くなってきます。

思い出すのは、博士論文のテーマを「都市の森林政策と木材供給」と定め、まずは関連する研究の動向を整理し、それをはじめてゼミで報告したときのこと。報告を聞いてある先生がポロリとおっしゃった言葉です。ずいぶんと先行研究を追ったので、先生もその点を高く評価してくれました。「ただ、まだ君の研究には人間が出てこないね。」

それ以来、この言葉はずっとぼくの心の片隅に引っ掛かり続けています。

『年間会計簿』を読み進めるうちに、ようやく自分の研究にも人間が登場してきたな、と手ごたえをもって実感できるようになりました。いまはまだ、その後ろ姿を必死で追いかけているだけですが、いつの日か、きちんとした形で世の中に公表できるように頑張りたいと思います。

暖かい日々が続いてますが、雨が降るとぐんと冷え込むこともあります。日本はそろそろ梅雨の季節でしょうか。出掛ける際は、傘を忘れずに。みなさま、どうぞご自愛ください。お元気で。
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by schembart | 2011-05-27 02:26 | 研究 | Comments(0)

山に咲く花

2週間前にもたくさん咲いていましたが、今回も花の写真を撮ってきました。山に咲く花の種類も、季節の移り変わりとともに、少しずつ変わっていきます。夏になると、また違った花たちが山を彩るのでしょう。
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by schembart | 2011-05-23 15:46 | 登山 | Comments(2)

リベンジ登山は最長距離

2週間前に登頂を諦めたホーエ・キステン(1922m)のリベンジ登山へ行ってきました。青い空に白い雲。もう夏の陽気です。夕暮れ時には大雨の予報も。できるだけ早い登頂を目指し、さっそく出発。森のなかに入り、かなり長い心臓破りの坂道をのっしのっし登っていきます。
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森を抜けると、綺麗な景観が目の前に広がります。2週間前も休憩した山小屋を目指します。お腹もすいてきました。
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美味しいお昼ごはんで体力も回復。2週間前の教訓を生かし、早めに腰を上げ、頂上を目指します。ここからは結構な勾配のある坂道を登ります。どんどん視界も広がり、見える景色も変わっていきます。上へ上へ。雪もちょっとだけ残っています。十字架も見えてきました。そして、登頂!!
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目の前には絶景が広がっております。気持ち良い。十字架に備え付けられた「登頂簿(Gipfelbuch)」になんちゃって隊の名前を記します。リベンジ成功。達成感。
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黒く怪しい雲も迫ってきてたので、さっそく下山。帰りは広めの林道を通って帰ることに。勾配のない緩やかな下り坂。この道が長かった。歩く歩く、ただただひたすらに歩きます。振り返ると黒い雲。ぱらぱらと雨が降ることも。追い越されつつ、逃げつつ、青い空が出ている方へと歩き続けます。歩いた距離は、ハーフ・マラソン以上。背後では雷も鳴り始めました。
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歩き続けて、午後7時ころ、ようやく車に戻ってきました。お互いの帰還を労りつつ、車に乗り込むと同時に(本当に同時に!)、大粒の雨が。まさに土砂降りです。今度はアウトバーンで嵐と競争。綺麗な大きい虹も見えました。嵐を振り切って美味しいレストランで夕飯。バイエルン料理でお腹いっぱい。歩き疲れた身体をひきつって、アウクスブルクまで戻ってきました。

お花の写真は、次の記事で。乞うご期待。
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by schembart | 2011-05-22 21:05 | 登山 | Comments(0)
毎週火曜日は、マクシミリアン博物館主催の特別展「市民の力と書物の華麗(Bürgermacht & Bücherpracht)」の公開講演会に行っております。先週のグレゴール・ローマン博士(Dr. Gregor Rohmann)による「クレメンス・イェーガーとアウクスブルクの歴史叙述」も聞きに行きましたが、日記に書くのを忘れてました。ローマン博士のドイツ語が早すぎてうまく聞き取れなかったせいもありますが・・・。まだまだです。

今週は、バンベルク大学近代史講座のマルク・ヘーベルライン教授(Prof. Dr. Mark Häberlein)の講演会でした。アウクスブルクをはじめ、南ドイツの門閥家門についてのお仕事がおおくあります。刊行一覧は、こちら。16世紀アウクスブルクにおける商人家門の社会関係を扱った教授資格取得論文で有名です。

Mark Häberlein, Brüder, Freunde und Betrüger. Soziale Beziehungen, Normen und Konflikte in der Augsburger Kaufmannschaft um die Mitte des 16. Jahrhunderts, Berlin 1998 (Colloquia Augustana, Bd. 9).
『兄弟、親友、詐欺師:16世紀半ばにおけるアウクスブルク商人の社会関係、規範、そして紛争』

今回の講演は、近世社会におけるアウクスブルク都市門閥の移動に関するお話でした。へーベルライン教授のドイツ語は、いままでぼくが聞いてきたドイツ語の講演なかでも、いちばん聞きとりやすかったです。ぼくもこんなにリスニングできたんだ、と勘違いしてしまうほどに。とっても興味深く拝聴してきました。

Prof. Dr. Mark Häberlein, Bamberg
Pilger, Studenten, Handlungsreisende und Glaubensflüchtlinge: Migration und Mobilität in Augsburger Familienbüchern des 16. und 17. Jahrhunderts
巡礼者、学生、商旅行者、そして信仰亡命者:16~17世紀のアウクスブルク家系文書に見る移動と可動性

近代がダイナミックな動きのある世界で、近代以前は非ダイナミックな静止した世界。そんなイメージもありますが、近代以前にも、人々はたくさん移動していたのです。歴史学者たちは、いろんな史料を用いて、移動する人々の姿を追ってきました。へーベルライン教授によると、今回の展示会テーマである家系文書もまた、その近代以前の人々の移動について考察する際に、有用な情報をたくさん提供してくれる史料であるとのことです。移動する都市門閥を4つのカテゴリー(巡礼者、学生、商旅行者、そして信仰亡命者)にわけ、おおくの事例をあげながら、それぞれに分かりやすく解説してくれました。サンチアゴまで歩いて行った門閥子弟もいたようです。

そういえば、先週ミュンヘンで借りてきた本も、似たようなテーマを扱っていましたね。読んでみよう。こちらもいつか、(時間があれば)ご紹介します。

Klaus Herbers / Peter Rückert (Hg.), Augsburger Netzwerke zwischen Mittelalter und Neuzeit. Wirtschaft, Kulutur und Pilgerfahrten (Jakobus-Studien Bd. 18), Tübingen 2009.
『中世から近代にかけてのアウクスブルク・ネットワーク:経済、文化、巡礼』

昨日のブログでも触れましたが、日本だと栂香央里さんが、フッガー家を事例に近世のコミュニケーションやネットワークについての研究を進めておられます。博士論文も準備中とのこと。楽しみです。アウクスブルクにお住まいのみなさま、フッガー家についての研究を知りたければ、まずもって栂さんのご論文を読むのが一番です。
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by schembart | 2011-05-20 04:05 | 講義・講演会・研究会 | Comments(0)

文献拝受

近頃頂いた論文抜き刷りです。同世代の研究者の論文を読むのは、いつだって刺激的なもの。

津田拓郎「9世紀末~10世紀初頭のフランク王国における王国集会・教会会議」『ヨーロッパ文化史研究』(東北学院大学ヨーロッパ文化研究所)第12号、2011年3月、141-177頁

栂香央里「近世におけるフッガー家とコミュニケーション―ハンス・フッガーの時代を中心として」『史艸』(日本女子大学史学研究会)51号、2010年11月、42-64頁

ドイツにいると、(とくに最新の)日本語の論文を読める機会が少ないので、こうやって抜き刷りを頂けるのは、本当にありがたいことです。勉強させてもらおう。
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by schembart | 2011-05-19 00:39 | 文献拝受 | Comments(0)
Ausstellungskatalog: WaldGeschichten. Forst und Jagd in Bayern 811-2011, hrsg. v. Generaldirektion der Staatlichen Archive Bayerns, München 2011.
バイエルン州立文書館編『〈展示会カタログ〉森のおはなし―バイエルンにおける営林と狩猟、811年~2011年』

先週ミュンヘンに行ったときに購入してきた展示カタログをご紹介します。まだ自分の関心のある章しか読んでませんが、カタログなので、ぱらぱらと眺めているだけで楽しめます。

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Zum Geleit (Margit Ksoll-Marcon)
巻頭言

Vorwort (Gerhard Hetzer)
はじめに

1. Königlicher Bannwald, Rodung und Landesausbau im Mittelalter (Daniel Burger)
中世における国王の禁制林、開墾、そして土地開発

2. Die Jagd als Objekt der herrschaftlichen Normsetzung und als repräsentativer fürstlicher Zeitvertreib (Gerhard Immler)
支配者による規範設定の対象としての狩猟と諸侯にふさわしい気晴らしとしての狩猟

3. Das "hölzerne" Zeitalter: Bauholz -- Brennholz -- Werkholz (Elisabeth Weinberger / Georg Waldemer)
「木材の」時代:建築材-燃料材-仕事用材

4. Von Waldweide und Dechel -- von Pecheln und Pottaschesieden (Elisabeth Weinberger)
林内放牧と豚の肥育-樹脂の掻き集めとカリウム煮沸

5. Zwischen gewinnorientierter Forstnutzung und nachhaltiger Waldbewirtschaftung -- die Staatsforstsverwaltung seit der Säkularisation 1803 bis in die Gegenwart (Elisabeth Weinberger / Edeltraud Weber)
利潤追求型の営林と持続的な森林経営のあいだ-1803年の州有化から現代までの州有林管理

6. Auf der Suche nach der blauen Blume: Wald und Romantik (Gerhard Hetzer)
青い花を求めて:森林とロマン主義

7. Jagen und Wildern (Lothar Saupe / Reinhard Menzel / Christoph Bachmann)
狩猟と密猟

8. Der Wald in den Archiven: Die Forstreform von 2005 und ihre Auswirkungen auf die Archive, dargestellt am Beispiel der Oberpfalz (Maria Rita Sagstetter)
文書館のなかの森林:2005年の森林改革と文書館へのその影響、オーバープファルツの事例から

9. Von der Urlandschaft zum Nationalpark -- der Bayerische Wald (Christoph Bachmann)
原生風景から国立公園へ―バイリッシェ・ヴァルト

10. Wald und Wild im Klimawandel (Annette Menzel)
気候変動のなかの森林と森の動物

Literatur
文献案内

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とりあえず第1章と第3章だけ読みました。どちらも現役の文書館員の手によるもの。とくに第1章にはニュルンベルクの帝国森林についての詳細な記述もあって、とても勉強になりました。ぼくのもうひとつの研究対象であるアウクスブルクについては、ニュルンベルクとは対照的に、ほとんど記述がありません。州立文書館編の展示カタログにアウクスブルクの森林について記述がないのは、なかなか含意的です。博士論文では、その意味するところを、歴史的に説明できればよいなと思います。がんばろう。文献案内も非常に充実してて、とてもありがたい。

今月末には、バイエルン中央州立文書館でコロキウム「バイエルン州立文書館所蔵文書に見る森林と狩猟(Quellenkundliches Kolloquimus: Wald und Jagd in den Beständen der Staatlichen Archive Bayerns)」が開催されるようです。これにも参加できたらいいな。プログラムを見ると、面白そうな講演題目が並んでいます。一日かけて史料に即した森林にまつわるのいろんな歴史=おはなしがたくさん聞けそうです。参加したら、またこちらでも内容をご案内いたします。乞うご期待。
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by schembart | 2011-05-17 04:05 | 文献紹介 | Comments(0)

雪なしラーバー

2月に登頂を試みて、深い雪に阻まれて途中で引き返したラーバー(Laber)。昨日のなんちゃって山岳隊はそのリベンジに向かいました。朝は雨が降っていたのに、山に近づくにつれて太陽も出てきました。麓に着いた時には、完全な青空に。登山日和です。真っ白な世界とはまったく違ったラーバー。雨上がりだったので、山に咲く花には瑞々しい滴も。
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青空の下を歩き始めます。雪がないと、なんとも歩きやすい道でした。花もたくさん咲いていたので、写真を撮りながら、山を登ります。雨上がりの空気が気持ち良い。
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山頂に近付くと、見通しも良くなっていきます。周りにはアルプスの山々が織り成す壮大な景色が広がっております。オーバーアマガウの町並みも。風も気持ち良い。お昼御飯を食べて、山頂まで。山の天気は変わりやすい。怪しい雲がでてきたので、雨が降り出す前に小屋を目指します。
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山頂の山小屋で休憩。予報通り、雨が降り出します。しかも、大雨が。雷も。30分ほどで降りやみましたが、小屋からはロープウェイで下山することに。時間に余裕があったので、あとは麓をお散歩したり、チーズ屋さんへ行ったり、エッタール修道院へ行ったりと、のんびりと楽しんできました。晩御飯はひさびさの台湾料理。お腹いっぱい食べてきました。
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by schembart | 2011-05-15 18:34 | 登山 | Comments(2)