中近世ドイツ都市史を研究する渡邉さんの日々 2009年夏からドイツに留学中(2013年9月に帰国しました)


by schembart

回顧と展望

みなさまお久しぶり。台風15号で成田着が叶わず、新千歳空港に向かい、北海道で一泊したりと慌ただしい一時帰国となりましたが―初北海道、美味しいラーメンだけはちゃっかりと頂いてきました―、いまは実家でのんびりと過ごしております。帰国してすぐに、大きな本屋さんに行って『史学雑誌』5月号の「回顧と展望」を手に取りました。

「2010年の歴史学界―回顧と展望―」『史学雑誌』(第120編第5号、2011年5月)

『史学雑誌』の5月号は、昨年に歴史学界で発表された著作・論文から、信頼できる研究者たちがそれぞれに重要と思われる成果を取り上げて、短い論評をつけて紹介するというもの。歴史を学ぶ大学院生にとっては、研究の重要な道しるべとなりますし、若手の研究者にとっては、自分の論考が取り上げてもらえるかどうかが気になるところ(再録)。

ありがたいことに、拙論「16世紀後半における薪節約術の発明とその社会背景」も、ヨーロッパの「近代―ドイツ・スイス・ネーデルラント」(渋谷聡)で取り上げていただいていました。一段落を使って紹介してもらい、嬉しい限りです。「本論文では特権授与にいたるプロセスがかなり詳細に解明されているが、薪節約の「技術」そのものについては詳らかではない。そこがわかれば、「一六世紀文化革命」(山本義隆)につながる新たな局面も見えてこよう」(341頁)、とのこと。16世紀文化革命については、正直なところ、本論文執筆時にはまったく意識してませんでしたが、たしかにその方向から薪節約術の発明を捉えてみることで、意義ある考察が可能となるかもしれません。

一時帰国でのんびり過ごそうと思っていたのですが、ありがたいことに、新たに論文執筆の機会が頂けそうなので、ここはひとつ、またがんばろうと思います。とはいえ、読みたかった本もたくさん購入してしまったので、時間を見つけてこのブログにその読書感想も書いていきたいと思います。それでは、また。
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by schembart | 2011-09-30 12:40 | 研究