中近世ドイツ都市史を研究する渡邉さんの日々 2009年夏からドイツに留学中(2013年9月に帰国しました)


by schembart

カテゴリ:サイト紹介( 20 )

以前に紹介しました、ゲルハルト・フーケー/ガヌリエル・ツァイリンガー『中世後期の大災害』(Gerhard Fouquet / Gabriel Zeilinger, Katastrophen im Spätmittelalter, Darmstadt 2011)の書評が公開されておりました。

Christian Rohr: Rezension zu: Fouquet, Gerhard; Zeilinger, Gabriel: Katastrophen im Spätmittelalter. Darmstadt / Mainz 2011, in: H-Soz-u-Kult, 02.05.2012.

評者は、こちらも以前にご紹介しました『東アルプス地域における極端な自然現象』の著者でもあるクリスティアン・ロール教授。気候史研究で高名なあのクリスティアン・プフィスター教授(Prof. em. Dr. Christian Pfister)の後任として、2010年からベルン大学の経済・社会・環境史講座の正教授を務めております(前のぼくの記事では、ザルツブルク大学の助教授と紹介してますが、あの時ももうベルン大学の正教授になられていたのかもしれません。うーん。きっと当時のぼくの調べ方が甘かったのでしょう)。これまでも気候史、環境史研究において中心的な役割を担ってきたベルン大学ですが、災害史研究の面でも、注目すべき研究成果が今後もここから発信されていくことが予想されます。要チェックです。

書評は、『中世後期の大災害』が新しい災害史の方法論を提示しているわけではなく、叙述も例示的なものにとどまっているが、入門書としてはしっかりとその任を果たしていると評価しております。「文章は読みやすく、例として引用される史料もよく選択されている。添付された挿絵は一見の価値があるし、文献一覧もしっかりしている」。昨日ご紹介した本が典型的ですが、たしかに災害史研究は、例示的な叙述に終始しがちです。それはそれで意味のある作業だとは思うけれど、方法論としては、もっともっと洗練させる必要があるように思います。うーん。ぼくももう少し考えてみないといけません。
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by schembart | 2012-05-03 16:24 | サイト紹介
フリージャーナリスト・岩上安身さんのサイトで、本日2月2日、日本時間で10時から環境史家でビーレフェルト大学名誉教授ヨアヒム・ラートカウ氏(Joachim Radkau)のインタビューが配信されるようです。見たいけど、ドイツだと深夜だから起きていられるだろうか…。

こちら

大阪市立大学の招聘で来日されているようです。ぼく自身も、ラートカウ氏の研究からは多くを学ばせてもらっていますが(例えば、こちら)、今回の来日では、とくに戦後日独における核エネルギー政策の比較について重点的に講演されたようです。

こちらの文献も、次の一時帰国時には読んでみようと思います。

ヨアヒム・ラートカウ(森田直子・海老根剛訳)「ドイツ反原発運動小史」上・下『月刊みすず』599号(2011年11月)、600号(2011年12月号)

ラートカウ氏の主著『自然と権力』の邦訳もみすず書房から近刊とのこと。要チェックです。
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by schembart | 2012-02-02 08:15 | サイト紹介
ミュンスター大学の「比較都市史研究所(Institut für vergleichende Städtegeschichte)」のサイトで、2010年6月から2011年12月までに刊行された都市史関連の新刊書籍リストがアップされておりました。全部で870タイトル。ザーと目を通したら、頭がくらくらしてきました。

PDFファイルは、こちら

書籍だけなので、論文までは掲載されてませんが、それでもこういう新刊リストはありがたいものですね。いくつか気になるタイトルを見つけたので、近いうちに図書館でチャックしてこようと思います。
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by schembart | 2012-01-08 21:54 | サイト紹介
年末恒例の「THE 写真部オブ・ザ・イヤー」の季節になりました。誰でも投票可能なので、ぜひみなさんもご参加くださいな!!

『THE 写真部オブザイヤー 2011』

投票期間:

12月25日(日) 6:00~21:00

投票方法:

上記期間中に、気に入った写真のコメント欄に一票の意思表示を記入。
(投票理由などを添えて頂くと嬉しいです!)

あるいは、mixi、facebookユーザーの方は写真下部の「mixi」、「facebook」のイイネ欄をクリックでも大丈夫。

お一人さま3票まで投票できます(1作品につき1票)。

候補の29作品は、こちら。今年も良い作品がそろってます!!

みなさん、どの写真が好きですか?
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by schembart | 2011-12-24 02:22 | サイト紹介
7月に開かれた座談会の模様がYouTubeにアップされていました。2時間の長丁場ですが、大災害と復興という主題について、かなり深く議論されており、結局最後まで見通してしまいました。赤坂さん、内山さんのお仕事は、これまでも個人的な関心から読ませてもらうことがありましたが、お二人とも、災害と復興について、ぽつぽつと自らに問いかけるように語られており、それが非常に印象的でした。コミュニティの重層性や、エネルギー政策はもともとは地方自治体が担っていた、という指摘は、ぼく自身の研究にも関わってくるように思います。


以下は、説明文の引用です。

******
大震災と原発事故という未曾有の危機に瀕し、私たち日本人は、価値観、社会観、経済観、環境観、人生観の大転換期に直面しています。本座談会では、大災害と向き合いながら­活動を続ける四人が一堂に会し、さまざまな視点から復興への道を議論しました。
(2011年7月23日 東京・恵比寿 日仏会館)

【パネリスト紹介】

糸長浩司 いとなが・こうじ
1951年東京生まれ。九州大学工学部建築学科卒業、東京工業大学大学院博士課程修了。工学博士。日本大学生物資源学部教授。エコロジカルな建築・地域空間デザイン研究、­パーマカルチャー、世界のエコビレッジ研究とデザインを専門とし、住民参画による地域づくり手法に関する支援的研究を展開。NPO法人エコロジー・アーキスケープ代表理事­、NPO法人パーマカルチャー・センター・ジャパン代表理事。東京電力福島第一原発事故に際し、飯舘村後方支援チームを組織し、情報収集や広報、村長、村民への助言、支援­活動などを行う。

赤坂憲雄 あかさか・のりお
1953年東京生まれ。専攻は民俗学・日本思想史。東京大学文学部卒業。学習院大学教授、福島県立博物館館長。1999年、東北芸術工科大学・東北文化研究センターを設立­し、『東北学』を創刊。ドゥマゴ文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した『岡本太郎の見た日本』(岩波書店)をはじめ、『遠野/物語考』(ちくま学芸文庫)、『東西/南­北考』(岩波新書)、『東北学/忘れられた東北』(講談社学芸文庫)など著書多数。2011年、東日本大震災復興構想会議委員(4月)、福島県復興ビジョン検討委員会委員­(5月)、南相馬市の復興ビジョン会議委員(6月)に就任。

内山節 うちやま・たかし
1950年東京生まれ。哲学者。立教大学大学院教授。1970年代から、東京と群馬県上野村に生活拠点を置き、存在論、労働存在論、自然哲学、人間存在論を軸に哲学研究を­展開。NPO法人森づくりフォーラム代表理事、『かがり火』編集長。「文化遺産を未来につなぐ森づくりの為の有識者会議」の共同代表として、神社仏閣の木造建築を未来に受­け継いでいくための樹木育成プロジェクトに取り組む。『共同体の基礎理論』(農文協)、『怯えの時代』(新潮選書)、『清浄なる精神』(信濃毎日新聞)、『自然の奥の神々­哲学者と共に考える環境問題』(宝島社)など著書多数。

広井良典 ひろい・よしのり
1961年岡山生まれ。東京大学教養学部卒業、同大学院修了。厚生省勤務、マサチューセツ工科大学客員研究員を経て、現在、千葉大学法経学部教授。専門は、公共政策および­医療経済、社会保障論、科学哲学。社会保障や環境、医療に関する政策研究から、時間、ケアなどをめぐる哲学的考察まで、幅広い活動を行っている。第9回大佛次郎論壇賞を受­賞した『コミュニティを問いなおす』(ちくま新書)のほか、『定常型社会』(岩波新書)、『ケア学』(医学書院)、最新刊の『創造的福祉社会』(ちくま新書)など著書多数­。宮城県震災復興会議、朝日新聞「ニッポン前へ委員会」委員。
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by schembart | 2011-12-03 01:49 | サイト紹介
ちょっと前の話題かもしれませんが、村上春樹さんのカタルーニャ国際賞での受賞スピーチをユーチューブで見ました。池澤夏樹さんの本を紹介したときにも書きましたが、小説家や詩人の言葉は、やはり大切なんだと思います。今回のような場合にはとくに。



話す村上さんの姿をこれだけ長く見られるのも珍しいですね。いちファンとして、それも嬉しいです。
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by schembart | 2011-11-01 21:51 | サイト紹介
アウクスブルク大学近世講座のサイトに、先月のワークショップの模様を収めた写真コーナーが立ちあがっておりました。ちゃっかりぼくも映りこんでおります。山ばかり登ってるね、と一時帰国時には多くの方に声をかけてもらいましたが、ぼくだって、ちゃんと研究会などにも顔を出して勉強していたのです!!こちら

もう11月ですね。夏時間も終わってしまいました。今冬もがんばろうと思います。ちゃお。
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by schembart | 2011-11-01 03:49 | サイト紹介

DAAD東京のブログ

DAAD東京のサイト内にあるブログに、暇を見つけてはぼくも記事を書かせてもらっております。というか、独占しつつあるので、ぜひ他のDAAD奨学生にも記事を書いてもらいたいなぁ、なんて思っております。いかがでしょう、奨学生のみなさん?

DAAD Tokyo ブログ

今回は、ディンケルスビュール遠足のことを、簡単に書きました(このアウクスブルク便りと内容的にかぶってしまいましたが、まあいいや)。写真アップが簡単にできるようになってたので、これからも、ちょくちょく記事を書かせてもらおうと思います。こちらも、乞うご期待。
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by schembart | 2011-10-30 01:15 | サイト紹介

シリーズ『ドイツ人』

暇を見つけては、ZDFが企画するテレビ・シリーズ『ドイツ人』を鑑賞しております。1200年にわたる「ドイツ人」の歴史。ZDFのホームページで公開されてますので、ご関心のある方はどうぞ(マルクスの巻だけは、著作権の関係かなにかで、視聴ができません、残念)。1本45分。全20本。ドイツ語の聞き取り練習にもいいですよ。第1シリーズ第2シリーズ

以下が目次。

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第1シリーズ

1: Otto und das Reich. Die Geburtststunde der Deutschen
オットーと帝国:ドイツ人の誕生

2: Heinrich und der Papst. Der Bußgang nach Canossa zu Gregor VII.
ハインリヒと教皇:カノッサへの改悛行、グレゴリウス7世のもとへ

3: Barbarossa und der Löwe. Rivalität zwischen dem Herrscher und seinem Vetter
バルバロッサと獅子公:君主とその従兄とのライバル関係

4: Luther und die Nation. Der Reformator und Förderer der deutschen Sprache
ルターとナチオーン:改革者とドイツ語の促進者

5: Wallenstein und der Krieg. Der Feldherr soll für den Kaiser die Anhänger der Reformation besiegen.
ヴァレンシュタインと戦争:皇帝のために宗教改革陣営を打ち砕く軍司令官

6: Preußens Friedrich und die Kaiserin. Duell zwischen Preußen und Österreich
プロイセンのフリードリヒと皇妃:プロイセンとオーストリアの一騎打ち

7: Napoleon und die Deutschen. Zwischen Freiheit und Repression
ナポレオンとドイツ人:自由と抑圧の間で

8: Robert Blum und die Revolution. Ein unbekannter Held
ロベルト・ブルームと革命:知られざるヒーロー

9: Bismarck und das Deutsche Reich. Vom Kleinstaatler zum Nationalkämpfer
ビスマルクとドイツ帝国:小国者から国民闘士へ

10: Wilhelm und die Welt. Ein Monarch zwischen Größenwahn und Depression
ヴィルヘルムと世界:誇大妄想と鬱病で揺れる君主

Die Deutschen - Das Making-of
おまけ:メイキング・オフ

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第2シリーズ

1: Karl der Große und die Sachsen. Der legendäre Karolinger gilt als "Vater Europas"
カール大帝とザクセン:「ヨーロッパの父」としての伝説的なカロリング王

2: Friedrich II. und der Kreuzzug. Der Staufer als Wanderer zwischen Abend- und Morgenland
フリードリヒ二世と十字軍:西洋と東洋の合間をさすらうシュタウファー王

3: Hildegard von Bingen. Visionärin, Äbtissin und Naturheilkundlerin
ビンゲンのヒルデガルト:夢想家、女子修道院長、そして自然療法師

4: Karl IV. und der Schwarze Tod. Zeit der großen Pest im 14. Jahrhundert
カール四世と黒死病:14世紀の大ペストの時代

5: Thomas Müntzer und der Krieg der Bauern. Erste Revolution in der deutschen Geschichte
トーマス・ミュンツァーと農民たちの戦争:ドイツ史上はじめての革命

6: August der Starke und die Liebe. Prunk, Liebe und Gier nach Ruhm
アウグスト強王と愛:華美、愛、そして名声への渇望

7: Karl Marx und der Klassenkampf. Vordenker des Kommunismus
カール・マルクスと階級闘争:共産主義の先駆的思想家

8: Ludwig II. und die Bayern. Zwischen bayerischer Freiheit und deutscher Einheit
ルートヴィヒ二世とバイエルン王国:バイエルンの自由とドイツの統一の合間で

9: Rosa Luxemburg und die Freiheit. Kampf um Gerechtigkeit
ローザ・ルクセンブルクと自由:正当性とめぐる闘争

10: Gustav Stresemann. Die erste deutsche Demokratie musste nicht zwangsläufig scheitern
グスタフ・シュトレーゼマン:絶対に失敗できなかったドイツ初の民主主義

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ぼく自身は、まだ中世と近世の部分、それから、バイエルンのルートヴィヒ二世の巻だけしか見てませんが、さすがのZDF、どれも見応えたっぷりです。一線で大活躍する歴史家たちも、解説者としてたくさん登場します。覚えている限りでも、シュテファン・ヴァインフルター(Stefan Weinfurter)、ベルント・シュナイトミュラー(Bernd Schneidmüller)、ゲルト・アルトホフ(Gerd Althoff)、バルバラ・シュトルベルク=リリンガー(Barbara Stollberg-Rilinger)、ハインツ・シリング(Heinz Schilling)、ヴォルフラム・ジーマン(Wolfram Siemann)など。もっといたような気もします。近代以降の巻も、暇を見つけては、ぼちぼち見て行こうかなと思います。
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by schembart | 2011-08-17 03:56 | サイト紹介


6月12日に神戸で開催されたチャリティー・シンポジウム「災害時のリスクとコミュニケーションを考える」の動画がアップされてしました。はじめは話の展開があっちへ行ったりこっちへ行ったりで、とっつきにくいところもありますが、途中からぐーと議論に引き込まれていき、途中ではやめられなくなります。長時間にわたる動画ですが、つい前半(6本)、後半(8本)とも一気に見てしまいました。各人のスタンスはいろいろですが、示唆深い話がたくさんあり、あれこれと考えさせられます。はじめのだけ、上に挙げておきます。ちょっと長いですが、ご関心のある方は見てみてください(きっと多くの方がご関心を持たれるテーマだと思います)。

以下、説明文の引用。

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神戸大学都市安全研究センターは6月12日(日)神戸市にて、「災害時のリスクとコミュニケーションを考えるチャリティー・シンポジウム」を開催しました。これは、東日本­大震災復興応援活動の一環として企画したもので、収益は全て被災地の支援のために寄付いたします。

本シンポジウムでは、本センター教授の岩田健太郎が座長を務め、上杉隆氏、内田樹(たつる)氏、蔵本一也氏、鷲田清一氏(五十音順)、4名のパネリストとともに、東日本大­震災時の政府の対応やメディア報道について鋭い意見交換が行われました。

この映像は、当日の模様を撮影したものです。ノーカットで公開します。
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by schembart | 2011-08-04 03:00 | サイト紹介