中近世ドイツ都市史を研究する渡邉さんの日々 2009年夏からドイツに留学中(2013年9月に帰国しました)


by schembart

<   2011年 07月 ( 14 )   > この月の画像一覧

Helmut Flachenecker / Rolf Kießling (Hg.), Wirtschaftslandschaften in Bayern. Studien zur Entstehung und Entwicklung ökonomischer Raumstrukturen vom Mittelalter bis ins 19. Jahrhundert (Zeitschrift für Bayerische Landesgeschichte. Beihefte;39), München 2010.
ヘルムート・フラッヒェンエッカー/ロルフ・キースリング編『バイエルンの経済景観:中世から19世紀にかけての経済的空間構造の発生と展開についての研究』

フラッヒェンエッカー/キースリング編の最新論文集。これが4冊目。「景観(Landschaft)」というキーワードから、バイエルン地域史の空間構造を明らかにしようとする長年にわたる研究成果の一部です。これが4冊目。ちなみに、これまでの成果は、以下になります。

Helmut Flachenecker / Rolf Kießling (Hg.), Städtelandschaften in Altbayern, Franken und Schwaben. Studien zum Phänomen der Kleinstädte während des Spätmittelalters und der Frühen Neuzeit (ZBLG Beiheft B 15), München 1999.
『古バイエルン、フランケン、シュヴァーベンにおける都市が織り成す景観帯:中世後期~近世における小都市現象に関する研究』

Helmut Flachenecker / Rolf Kießling (Hg.), Schullandschaften in Altbayern, Franken und Schwaben. Untersuchungen zur Ausbreitung und Typologie des Bildungswesens in Spätmittelalter und Frühen Neuzeit (ZBLG Beiheft B 26), München 2005.
『古バイエルン、フランケン、シュヴァーベンにおける学校機関が織り成す景観帯:中世後期~近世における教育制度の拡大と類型学に関する研究』

Helmut Flachenecker / Rolf Kießling (Hg.), Urbanisierung und Urbanität. Der Beitrag der kirchlichen Institutionen zur Stadtentwicklung in Bayern (ZBLG Beiheft B 36), München 2008.
『都市化と都市性:バイエルンにおける都市発展への教会施設の寄与』

最新論文集は、バイエルンにおける経済景観(Wirtschaftslandschaften)を論じております。Landschaftenというドイツ語は、なかなか翻訳するのが難しい概念で、それに都市や学校や経済などがひっつくと、余計に難しい。しかし、ある特定の時代のある特定の空間・地域をどうにか特徴つけようと試みる場合、この「景観(Landschaft)」という言葉は、問題発見的な概念として、地域史レベルで多くの研究者によって好んで用いられております。一義的な定義は難しいですし、研究者の間でも、微妙にその意味するところが異なるので、自分の研究に応用するさいには、けっこうな注意が必要となります。うーむ。

以下に目次だけ、ご紹介。

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Rolf Kießling
Wirtschaftslandschaften in Bayern - eine Einführung
バイエルンの経済景観―序論

1. Die Entstehung und Entwicklung von Gewerbelandschaften
1.生業景観の発生と発展


Rolf Kießling
Zur Entstehung von Wirtschaftslandschaften im Spätmittelalter
中世後期における経済景観の発生について

Dirk Götschmann
Das Oberpfälzer Eisenrevier
オーバー・プファルツの鉄鉱地区

2. Städte und Märkte als Orte ökonomischer Zentralität
2.経済的中心地としての都市と市場町


Helmut Flachenecker
Märkte und Städte in Franken. Messe - Handel - Ortsherrschaft
フランケンにおける市場町と都市:市―交易―地域支配

Alois Koch
Märkte im mittelschwäbischem Textilrevier im Spätmittelalter und in der Frühen Neuzeit
中世後期~近世における中央シュヴァーベンにおける繊維業地区における市場町

Mark Häberlein
Handel und Gewerbe in oberfränkischen Städten 1650-1815
オーバーフランケン諸都市における交易と生業1650-1815年

Reiner Kammerl
Weißenburg in den städtischen Handelsströmen Frankens und Schwabens
フランケンとシュヴァーベンの都市交易網におけるヴァイセンブルク

Carl A. Hoffmann
Aspekte der Wirtschaftspolitik Bayerns in der Frühen Neuzeit und ihrer Wirkungen auf die Städte des Landes
近世バイエルンの経済政策とラントの諸都市に対するその影響

3. Landzünfte und Landgewerbe als neue Strukturelemente
3.新しい構造要素としての農村ツンフトと農村生業


Frank Kleinehagenbrock
Zünfte auf dem Land. Herrschaft und Handwerksmeister in der frühneuzeitlichen Grafschaft Hohenlohe
農村におけるツンフト:近世ホーエンローエ伯領における支配と手工業親方

Johannes Mordstein
Zunftordnungslandschaften: Kommunikationsgeschichtliche Aspekte im frühneuzeitlichen Landhandwerk Ostschwabens
ツンフト条令が織り成す景観帯:近世東シュヴァーベンの農村手工業におけるコミュニケイション史的観点

Anke Sczesny
Gewerbestatistiken des 18. und 19. Jahrhunderts in Ostschwaben - Möglichkeiten ihrer Vergleichbarkeit und Grenzen ihrer Aussagekraft
18~19世紀東シュヴァーベンにおける生業統計:その比較可能性とその史料価値の限界

4. Regionen der Agrarwirtschaft
4.農業の諸地域


Helmut Rankl
Das Getreideland Altbayern um 1800: Produktion, Konsum, Binnen- und Außenhandel
1800年頃の穀倉地帯・古バイエルン:生産、消費、国内・外国交易

Andreas Otto Weber
Weinbau und Weinhandel in Franken
フランケンにおける葡萄栽培と葡萄酒交易

5. Der Übergang zur nationalen Wirtschaftsordnung
5.国民経済秩序への移行


Rainer S. Elkar
Die Reichweite des Geldes - eine beyerische Perspektive an der Wende vom 18. zum 19. Jahrhundert
お金の射程:18~19世紀以降期バイエルンからの展望

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いづれの論文もバリバリの地域史の実証論文。簡単には手を出し難いので、キースリング先生の序論だけ読みました。こういう地域史レベルでの着実な成果・その積み重ねを目の前にすると、正直言ってしまうと、留学生の立場でどこまで研究を深められるか、不安になっちゃうこともあります。どこまでできるだろうか。うーむ。踏ん張りどころです。
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by schembart | 2011-07-29 04:43 | 文献紹介
Der Bauernkrieg. Aufstand des gemeinen Mannes, in: Damals. Das Magazin für Geschichte 43 (8/2011).
「≪特集≫農民戦争:一般民衆の反乱」『歴史マガジン・ダーマルス』2011年8月号

先月の「ペスト」特集に引き続き、今回の『ダーマルス』は「農民戦争」特集です。今回も豪華な執筆陣で、挿絵画像も満載、大満足です。ぱらぱらめくっております。目次はこちら。

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Der Bauernkrieg. Aufstand des gemeinen Mannes
農民戦争:一般民衆の反乱


Die Ursachen des Bauernkriegs: "Der Bauer wird witzig" (Prof. Dr. Horst Carl)
農民戦争の諸原因:「農民は賢くなる」

Martin Luther, Thomas Müntzer und der Bauernkrieg: Von räuberischen Rotten, Affen und Pfaffen (Prof. Dr. Volker Leppin)
マルティン・ルター、トーマス・ミュンツァー、そして農民戦争:強盗集団、猿、そして坊主について

Chronologie: Erhebung des gemeinen Mannes
年表:一般民衆の蜂起

Der Verlauf des Bauernkriegs: "Tyrranei und Uffrur gehören zusamen" (Prof. Dr. Peter Blickle)
農民戦争の経過:「専制政治と反乱はともにあり」

Die Bilanz des Bauernkriegs: Gescheitert, aber nicht folgenlos? (Prof. Dr. Peter Blickle)
農民戦争の成果:失敗したが、効果あり?

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ドイツでは今でも農民戦争に関する研究が盛んです。本誌に掲載された「新刊紹介」(47頁)にも、2010年、2011年に刊行された関連文献が紹介されています。以下に転記してお茶を濁そう。ご関心のある方は、こちらも手にとってみてください。

Peter Kamber, Reformation als bäuerliche Revolution. Bildersturm, Klosterbesetzungen und Kampf gegen die Leibeigenschaft in Zürich zur Zeit der Reformation (1522-1525), Zürich 2010.
『農民の革命としての宗教改革:宗教改革期(1522-1525年)チューリヒにおける聖画像破壊、修道院占拠、体僕制に対する闘争』

Jutta Krauß (Hg.), Beyssig sein ist nutz und not. Flugschriften zur Lutherzeit, Regensburg 2010.
喧嘩っ早さは有益で必要だ:ルター時代におけるパンフレット』

Ralf Höller, Eine Leiche in Habsburgs Keller. Der Rebell Michael Gaismair und sein Kampf um eine gerechtere Welt. Eine Biografie, Salzburg/Wien 2011.
『ハプスブルクの地下室にある死体:反乱者ミヒャエル・ガイスマイアーと正当な世界を求める彼の闘争―ある伝記』

Karl H. Schneider, Geschichte der Bauernbefreiung, Stuttgart 2010.
『農民解放の歴史』

Jan Scheunemann (Hg.), Reformation und Bauernkrieg. Erinnerungskultur und Geschichtspolitik im geteilten Deutschland, Leipzig 2010.
『宗教改革と農民戦争:分断ドイツにおける記憶文化と歴史政策』

Harm Klueting, Luther und die Neuzeit, Darmstadt 2011.
『ルターと近代』
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by schembart | 2011-07-27 04:27 | 文献紹介

花に降る雨

昨日の続き、お花編でーす。
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by schembart | 2011-07-25 18:29 | 登山

霧のザイルバーン

昨日は雨ときどき曇りのちまた雨。なんちゃって山岳隊一行は、バイエルンチケット片手に電車を乗り継いで、オーストリア、ザルツブルクとの国境近く、バード・ライヒェンハル(Bad Reichenhall)まで行ってきました。ミュンヘンから片道で2時間ちょい。ライヒェンハルは、中世から塩の交易で大いに栄えた小さいながらも豊かな町。1927年着工、1928年に完成して以来今日までずっと運行し続ける最古のロープウェイ・プレディグトストュールバーン(Predigtstuhlbahn)に乗って、プレディグトストュ―ル(1614m)まで。山のてっぺんは霧のなか。

どこかレトロな雰囲気を残すロープウェイ。待合室にはガチャガチャも。さっそくワゴンに乗り込んで、上を目指します。スピードが意外と早くて、ちょっぴりおっかなびっくり。
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途中で真っ白な霧のなかへ。別の世界に突入です。乗組員のおじさんがハーモニカを取り出して、陽気ながらもどこか郷愁を誘う音色を披露してくれました。
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頂上に着いて、さっそく山小屋をめざします。霧のなか、傘をさしながらてこてこと歩きます。
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山小屋でお昼ごはん。この時期にも関わらず暖炉も付いておりました。山小屋の雰囲気はとっても良かったけども、ヴァイスヴルストの味がちょっぴり微妙。気を取り直して、お散歩に出かけます。晴れてたら、きっとものすごくきれいなんだろうなぁ、と想像しながら、ぽつぽつ歩きます。
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2時間ほどうろうろ歩きまわって、ロープウェイ乗り場まで。30分に1本のロープウェイを待って、またライヒェンハルの町まで。今度は電車の時間まで、町をふらふら散歩します。こじんまりとした町ながら、かつては立派な市壁に囲まれた強固な都市だったようです。
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電車を乗り継いでまたミュンヘンまで。じつは、ずっとお腹の調子が芳しくなかったぼくは、隊長に正露丸をもらって、なんとか一命を取り留めた次第です。ああ、冷や汗をかきました。晩ご飯はミュンヘンの洒落たイタリア・レストランで美味しいラザニアを食べて、身体も温まりました。
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雨も滴るいいお花さんたちの写真は、また次回。お楽しみに。
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by schembart | 2011-07-24 22:09 | 登山
Die Pest. Geißel der Menschheit, in: Damals. Das Magazin für Geschichte 7/2011.
「≪特集≫ペスト:人類の災厄」『歴史マガジン・ダーマルス』2011年7月号

一般向け歴史雑誌「ダーマルス」、7月号の特集は「ペスト」。本屋さんで見つけて、つい購入。暇を見つけてはぱらぱらめくっております。画像史料が満載で、見てるだけで面白い。サイト上でも、全部ではありませんが(画像も少ないですが)、記事の大部を読むことができます。ご関心のある方は、上のリンクからどうぞ。ここでは目次だけご紹介。

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Die Pest. Geißel der Menschheit
ペスト:人類の災厄


Thukydides und die "Pest" in Athen: Ohne Jegliche Ordnung (Prof. Dr. Mischa Meier)
トゥキゥディデスとアテネの「ペスト」:無秩序の極み

Der Schwarze Tod im 14. und 15. Jahrhundert: Europäisches Massensterben (Prof. Dr. Neithard Bulst)
14-15世紀の黒死病:ヨーロッパの大量死

Die Folgen der Pest: Dass Gott das große Sterben wende... (Prof. Dr. Neithard Bulst)
ペストの結果:「神がひどい死をよこす…」

Pest und Politik in der europäischen Neuzeit: Ein schwieriger Lernprozess (Prof. Dr. Martin Dinges)
ヨーロッパ近代におけるペストと政策:面倒な学習過程

Pest - über die (Un-)Möglichkeit retrospektiver Diagnosen: Krankheiten im Wandel (Prof. Dr. Karl-Heinz Leven)
ペスト―回顧的診断の(不)可能性について:移り行く病気

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本屋さんや駅のキオスクでたまに見つける一般向け歴史雑誌、前にも思いましたが、執筆陣はまことに豪華です。ナイトハルト・ブルスト、マルティン・ディンゲスなど、今回も見応え・読み応え十分です。特集ではありませんが、筑波大学のハラルド・クラインシュミット教授も「図書館と所蔵図書の秩序(Bibliotheken und die Ordnung ihrer Bücher)」という記事を寄稿してました。こちらもぱらぱらめくってみよう。

『ダーマルス』8月号の特集は、「農民戦争(Der Bauernkrieg)」、こちらも面白そう。熱い特集号が続いてます。ホルスト・カール、ペーター・ブリックレなどが記事を執筆してるようです。こちらも購入しなくては。
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by schembart | 2011-07-21 18:42 | 文献紹介

ガムスヨッホお花編

ガムスヨッホお花編です。エーデルヴァイスもありますよ。
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by schembart | 2011-07-19 20:30 | 登山
日本女子サッカー、優勝おめでとうございます!!
素晴らしい試合でした。美味しいビールが飲めたし、声が嗄れちゃいました。

さて、昨日の続き、ガムスヨッホ下山編です。エングの村を目指して、ひたすらに下りて行きます。相変わらずの気持ち良い風景が広がっております。
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帰りは穏やかな回り道を選択。そこは牛の道でした。牛さんたちを追い越しながら、下ります。
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ようやくエング村に。日焼け止めを塗り忘れたふくらはぎが、真っ赤に焼けてしまいました。
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ドイツ・レストランのビアガルテンで晩御飯。ロイトベルガー・ヴァイスビアとシャンパーニュ・シュニッツェル。素朴な味で、量もあって、大満足。他の隊員が頼んだシカ肉ハンバーグ、一口だけ分けてもらったけども、こちらも美味しかったぁ。
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お花編はまた次回。あの「気高き白・エーデルヴァイス」も咲いていました。乞うご期待。今回は、夕暮れの写真でさようなら。この時期の夕暮れって良いですね。
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by schembart | 2011-07-18 19:24 | 登山
昨日のなんちゃって山岳隊は、ティロルの大カエデ台地(Grosser Ahornboden)からガムスヨッホ(Gamsjoch:2452m)登頂を目指しました。天気は快晴、山登りにはもってこいです。空の青と山の緑は、いづれも色濃く、ティロルにもようやく夏が来たのだと実感させてくれます。太陽の光は強く、眩しかった。台地に力強く根を張るカエデの大木も、深い緑をたたえて、ぼくらを迎えてくれました。
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さっそく登り始めます。天気も良いし、かなりの勾配の坂道が続いたので、汗が止まりません。何度も心が折れそうになりながらも、どんどん登ります。たまに振り返ると、エング(Eng)の村が見えます。カエデがかわいく並んでます。どんどんどんどん登ります。
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途中で天然のアルプス水(冷たくて、本当に美味しい)で喉を潤しつつ、まだまだ上を目指します。
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高原にでると、牛さんがたくさん寝転がり、むしゃむしゃと草を食べていました。まっすぐの上り坂を登って消耗した体力を回復させるため、ここでお昼休憩をすることに。おにぎりを食べていると、牛さんがのぞきにきました。
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お腹も一杯になって、ふたたび登り始めます。ここからがまた長かった…。
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ようやくガムスヨッホの(なんちゃって)頂上に到着!!すごい達成感!!!絶景が広がっています!!!!
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じっくりと頂上を満喫したのち、山を降り始めようとしたときに、驚愕な事実が判明。隊長のGPSによると、ぼくらが到着したのは、標高2449m地点。本物のガムスヨッホ(2452m)は、もうひとつ先の地点であることが分かったのです!?本物は、こちらの写真の真ん中の山。
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なんちゃって頂上に有頂天になっちゃったなんちゃって隊員(早口言葉みたい)。後ろ髪をひかれつつ、まあいっか、ということで下山を開始します。(続きは後編で、お楽しみに)
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by schembart | 2011-07-17 23:29 | 登山
Städtische Kultur im mittelalterlichen Augsburg, Tag der Mittelalterforschung 2011
「中世アウクスブルクの都市文化」(アウクスブルク大学中世史講座主催「2011年中世研究会議」)

昨日は、年に一度開催される「中世研究会議」(アウクスブルク大学中世史講座主催)に行ってきました。今回のテーマは、「中世アウクスブルクの都市文化」というもので、とても面白そう。午前中は大学で、午後はマクシミリアン博物館で、合計5本の講演が用意されております。プログラムはこちら

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Städtische Kultur im mittelalterlichen Augsburg
中世アウクスブルクの都市文化


PD Dr. Thomas Krüger, Augsburg
Gewalt und Recht: bürgerlich-klerikale Streitkultur im mittelalterlichen Augsburg
暴力と法―中世アウクスブルクにおける市民と聖職者の紛争文化

Mathias Kluge, M.A., Augsburg:
Der Kaufmann und die Schrift: Risiken der Globalisierung des Handels im Spätmittelalter
商人と文字―中世後期における商業の国際化のリスク

Dr. Andrea Worm, Princeton/Augsburg:
"So du groze angest habest, so lis disen salmen". Augsburger Psalterhandschriften des 12. und 13. Jahrhunderts
「大きな不安を抱いたら、この詩篇を読みなさい」:12~13世紀アウクスブルクの詩篇写本

Prof. Dr. Martin Kaufhold, Augsburg:
Baukultur und Bürgerstolz im mittelalterlichen Augsburg
中世アウクスブルクにおける建築文化と市民の誇り

Prof. Dr. Lieselotte E. Saurma, Heidelberg:
Das Bild der Stadt Augsburg in mittelalterlichen Handschriften
中世写本における都市アウクスブルクのイメージ
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どの講演も面白かったです。今回は、アウクスブルク大学中世史の講師陣に加え、二人の美術史家の報告もありました。いずれの報告も、パワーポイントで多くの図像史料を見せてくれました。クルーゲ氏の報告では、なんと「動画」(ハンザ商人がハンザ集会で商売のリスクについて語り合う場面)もあり、楽しめました。さすが「中世史:デジタルによる研究入門」を企画しているだけのことはあります。

夜の特別講演は、ハイデルベルク大学の美術史家ザウルマ教授。アウクスブルクの年代記作家ヘクトア・ミューリヒによる年代記挿絵を史料に、そこに現れる都市のイメージを詳細に論じられていました。以下の論文集の存在も初めて知りました。面白そう。図書館でぱらぱらとめくってみよう。

Lieselotte E. Saurma-Jeltsch / Tobias Frese (Hg.), Zwischen Mimesis und Vision. Zur städtischen Ikonographie am Beispiel Augsburgs, Berlin 2010.
『ミメーシスとヴィジョンの合間―アウクスブルクの事例に見る都市のイコノグラフィー』

以下の論文と突き合わせて読むと、都市史家と美術史家の問題関心の近さと遠さが分かって面白いかもしれませんね。

Rolf Kießling / Peter Plaßmeyer, Augsburg, in: Wolfgang Behringer / Bernd Roeck (Hg.), Das Bild der Stadt in der Neuzeit. 1400−1800, München 1999, S. 131-138.

以前から講演の成果は活字になっているので(例えば、こちら)、今回の講演もおそらく近いうちに論文集になるはずです。そんな高価なものでないので(10ユーロくらい)、本屋で見つけたら購入しようと思います。
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by schembart | 2011-07-15 19:41 | 講義・講演会・研究会
Ferdinad Opll / Christoph Sonnlechner (Hg.), Europäische Städte im Mittelalter, Innsbruck - Wien - Bozen 2010.
『中世のヨーロッパ諸都市』

2008年秋にウィーンで開催された研究大会「中世のヨーロッパ諸都市」を基にした論文集。ウィーンや中欧ヨーロッパの事例が多いですが、ロンドンや北欧都市の研究成果も収められております。本書は、「はじめに」と、「中世都市とその探究」、「中世的都市制度のはじまり」、「社会構造と地誌」、「市民および支配者の表象の舞台としての中世都市」、「都市と環境」という5つの個別テーマ(全18本の論文)から成ります。近年の都市史研究の関心がどこらへんにあるのか、よく表わしているように思います。

ぼくも全部に目を通しておりませんが、以下が目次になります。

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Vorwort
はじめに

Die Mittelalterliche Stadt und ihre Erforschung
中世都市とその探究


Franz Irsigler
Annäherungen an den Stadtbegriff
都市概念への接近

Karl Brunner
Die mittelalterliche Stadt in Metapher und Dichtung
隠喩と詩のなかの中世都市

Peter Johanek
Stadtgeschichtsforschung - ein halbes Jahrhundert nach Ennen und Planitz
都市史研究―エンネンとプラーニッツ以後の半世紀

Zu den Anfängen des mittelalterlichen Städtewesens
中世的都市制度のはじまり


Derek Keene
London 600-1200
ロンドン、600~1200年

Mathias Bäck
Echoes from a Distant Shore - Aspects on the earliest Towns in Central Scandinavia
遠い海岸からのこだま―中央スカンディナヴィアにおける最初期の都市

Karin Fischer Ausserer
Mittelalterforschung in der Stadtarchäologie
都市考古学における中世研究

Ingeborg Gaisbauer
Der derzeitige Forschungsstand der Stadt-Archäologie zum Wiener "Siedlungsbeginn"
ウィーンの「定住開始」に関する都市考古学の最新研究状況

Erwin Reidinger
Stadtplanung im hohen Mittelalter: Wiener Neustadt - Marchegg - Wien
中世盛期の都市計画:ウィーン新市街-マルヒエック-ウィーン

Sozialgefüge und Topographie
社会構造と地誌


Howard Brian Clarke
The Social Structure and Topography of Dublin from the Viking Period to the End of the Thirteenth Century
ヴァイキング期から13世紀末にかけてのダブリンの社会構造と地誌

Roman Czaja
Die Gestaltung des Stadtraumes und das Sozialgefüge mittelalterlicher Städte am Beispiel Polens
ポーランドの事例に見る都市空間の形成と中世都市の社会構造

Ferdinand Opll
Planung oder Genese? Zur städtischen Entwicklung Wiens bis zum Ende des 13. Jahrhunderts
計画か自生か? 13世紀末までのウィーンの都市発展

Die mittelalterliche Stadt als Bühne bürgerlicher und herrschaftlicher Repräsentation
市民および支配者の表象の舞台としての中世都市


Klaus Militzer
Bürgerliche Repräsentation in Köln während des 12. bis 15. Jahrhunderts
12~15世紀ケルンにおける市民的表象

Angelika Lampen
Der Einzug des Herrschers in seine Stadt - Der adventus domini als Bühne bürgerlicher und städtischer Repräsentation
支配都市への君主の入城―市民的・都市的表象の舞台としての降臨節

Martin Scheutz
Herrschaft oder doch nur "arme" Ratsherren in mickrigen Rathäusern? Wahl, Prestige und Machträume in den frühneuzeitlichen österreichischen Kleinstädten
支配、あるいは貧相な市庁舎の「貧しい」市参事会員? 近世オーストリアの小都市における選挙、名声、権力空間

Stadt und Umwelt
都市と環境


Peter Csendes
Stadtlandschaft an Strom und Straße
河川と街道沿いの都市景観

Peter Schmid
"Regensburg liegt gar schön. Die Gegend musste eine Stadt herlocken"
「レーゲンスブルクは素敵なところ。この地域は都市を呼び寄せずにはおかなかった」

Christoph Sonnlechner
Der "ökologische Fußabdruck" Wiens im Spätmittelalter - eine Annäherung
中世後期ウィーンの「生態的足跡」―ひとつのアプローチ

Katalin Szende
Stadt und Naturlandschaft im ungarischen Donauraum des Mittelalters
中世ハンガリー・ドナウ流域における都市と自然景観

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都市概念の研究動向を扱った「中世都市とその探究」と、新しい研究潮流として注目される「都市と環境」の章だけパラパラと目を通してみました。半世紀にわたるドイツ語圏の都市史研究の動向を整理したペーター・ヨハネク教授の回顧論文は、研究関心の拡大とその深化がよくわかり、とても読み応えがあります。エディート・エンネンとハンス・プラーニッツの名前が副題についていますが、単なる二人の研究紹介ではありません。

「都市と環境」の章には、ドナウ川沿いの諸都市、レーゲンスブルク、ウィーン、ハンガリーの諸都市を扱った4論文が収められております。ずいぶんと前に紹介した論文集『ヨーロッパの都市とその環境』や『環境史:入門』とも問題関心を共にしており、とても勉強になりました。『東アルプス地域における極端な自然現象』もそうですが、ドナウ川流域を舞台に環境史・災害史を深めようと試みる歴史研究者の活躍が目立ちます。目が離せませんね。アウクスブルクを流れるレヒ川だって、母なるドナウに注ぐ支流のひとつなのだから、ぼくも彼らの研究視角から多くのことを学びたいなと思っております。ドイツ川流域については、日本でも数年前、面白い雑誌特集がありましたね。こちら

久しぶりの文献紹介となりました。紹介したい文献はたくさんあるので、これからも暇を見つけては、こつこつと記事をアップしていこうと思います。
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by schembart | 2011-07-13 20:14 | 文献紹介